Hello hadanakama

vol.9 チャヤさん(ネパール)

蚊に刺されたらアマ(お母さん)の定番、
よもぎでケア。

ここ数年、ブームに乗って山歩きを楽しんでいます。
山頂からの景色が最近はなんとなく霞んで見えるのは、
湿気の多い季節のサインかなと思いつつ、
今回は山仲間からのhadanakama、
ヒマラヤの玄関カトマンズ出身のチャヤさんに、
ネパールでのエピソードを聞いてみました。

text by 戸張郁子・llustration by 藤田ヒロコ

「蚊のことについて教えて欲しい」というと、「カ?」と笑いながら
「ネパールの蚊は、日本のより大きいですよ。それに、噛まれるとすごくかゆい」
というチャヤさん。
「ネパール語で蚊はラムクッテと言うんだけど、長い脚という意味なの」
いかにも脚が長くて大きいのを想像してしまいますね。ネパールの雨季は6月から9月で気温は30度近くなり、蚊もピークに。
“Their buzz sounds irritated me when I was in bed.”(寝ているときの蚊の音には、イライラしました。)
ネパールでは、インド製の蚊取りマットや虫除け製品などが一般的にも使われているそうですが、香りも成分もかなり強くて、
「一晩中蚊取りマットを使っていたら、朝までに私たちも弱ってしまう(笑)。日本の蚊取り線香はいいにおいですから、ネパールに帰るときは、必ず持っていきます」
蚊帳を使うこともあるけれど、蚊帳を吊るときに蚊が入らないようにするのが至難の技とか。
「肌につけるものでは、自然なものが好きな人たちは《よもぎ》が成分のものをよく使います。ネパールには《よもぎ》が身近に生えているので、よもぎオイルやよもぎ化粧水など、いろいろな商品があります」
チャヤさんが子どもの頃は、蚊にさされると「アマ、よもぎオイルもってきて〜」
というのが口癖だったそうです。アマは、お母さんのことで、ママに似ていますね。

チャヤさんのお子さんは日本で生まれ育ったので、ネパールの蚊には慣れていないそうです。
「日本にいるときは、夏でもそんなに気にしていませんが、里帰りしたときは、外ではなるべく肌を出さないようにしています。娘のハナが4歳ぐらいの時に、ほっぺの蚊に刺されたところがかゆくてかゆくて泣いてしまったことがありました。ちょうど家にかゆみ止めクリームがなかったので、私のアマが家の外にはえている《よもぎ》の葉っぱをとってきて、ちょっと揉んでから腫れてきたところにすりつけてくれたんです」
天然のクスリ*ですね。
“But, it made her crazy.”(でも、娘は大泣きしちゃいました)
都会育ちのハナちゃんは、葉っぱを顔にすりつけるということ自体が怖かったようです。たぶん、たいていの日本の子どもたちも同じでしょうね。
「アマもあやまっていましたが、最終的には泣き疲れて寝てしまったので、起きた頃には治っていました」
現在15歳のハナちゃんは、そのことをまったく覚えていないといいます。
「たまにアマがハナに『ママとおばあちゃんとどっち好き?』なんて訊くと
“I love you both very much! ”(ふたりとも大好き!)
と言うんですよ」
ハナちゃんがネパールのおばあちゃんのことを今でも大好きで、安心しましたね。

*よもぎの葉のかゆみに対する効果は、チャヤさんの個人的な経験による感想です。

かゆい素肌に。hadana