Hello hadanakama

vol.20 ミルカさん(フィンランド)

知られざる蚊大国では、
サウナから湖まで蚊と競争します。

残暑厳しい中、私の地元では
夏のクライマックスといえば多摩川の花火大会。
土手から河原を見ると花火師の方々が汗だくで準備していますが、
あのあたりは蚊も多そう…。
さて早いものでこのブログも20回目を迎え、
今シーズンのHello hadanakamaは今回が最終回。
ラストを飾ってくれるのは、いかにも涼しげな北欧の国
フィンランド出身のミルカさんです。

text by 戸張郁子・llustration by 藤田ヒロコ

年間最高気温が7月の22度、降水量も日本の半分ぐらいの月がほとんどと聞けば蚊も少なくて過ごしやすそうですね。
「いえいえ。6月半ばから8月半ばまで大量に、嫌という程発生するんですよ」
気温が低く雨の少ない国には蚊が少ないという先入観がありましたが。
“We even have The Mosquito Swatting Competition.”(5分間で何匹蚊をやっつけられるかというコンテストまであるんですよ)
夏の名物行事のひとつなんですね。そういえば、フィンランドといえば森と湖で有名。蚊が多いのもそのあたりが原因でしょうか。
「確かに、都市→公園→湖畔という順に激増します。北極圏にあるラップランドなどは日光が出ているときは小さな蚊が鼻や耳の穴まで入ってくるので、その時期外に出るときは養蜂家がかぶるような虫よけのついた帽子をかぶるんです」
現在神奈川県に在住のミルカさん一家は、地球の海流を研究している日本人のご主人と小学生のお子さんの4人家族。
「家族でセーリングやピクニックを楽しむなら、日本の夏のほうが気楽でいいですよ。子どもにはラベンダーの花をつぶしたものやシナモンオイルなどを虫よけに使っていますが*、私が小さい頃夏を過ごした湖畔の別荘では、よけられるレベルではありませんでした(笑)」
フィンランドの湖といえば、サウナがあるというイメージですが。
「そうです。サウナで暑さに耐えたあと、ドボンと冷たい湖に飛び込みます。そのサウナと湖の間で蚊が待ち構えているんです。だから、みんな全力疾走で走るわけです」
想像しただけでもユーモラスですね。
「外にあるトイレなども蚊の住処になってしまっているので、入りたくなかったですね。それがいやでトイレを使わない男の人もいるのですが、人目につかないようなところではやっぱり蚊の大群がいたりするので、同じことです(笑)」
1年の3分の2は24時間のうちほとんどが夜という国では、夜が3時間だけになる白夜の日光は貴重。どんなに蚊が多くても人々はアウトドアに飛び出していくようです。
“Under the midnight sun, kids have no time to sleep.”(白夜では、子供たちに寝る時間はありません。)
夏の間に寝る間も惜しんで1年分遊んでおくんですね! 蚊の襲撃を恐れている暇はないようです。

*つぶしたラベンダーの花やシナモンオイルはミルカさんオリジナルの虫よけです。

ごあいさつ

4ヶ月間「Hello hadanakama」とともに過ごしていただいた皆様、
ありがとうございました。
さまざまな国のさまざまなママの蚊に関するエピソードには
お国柄と家族愛があふれていましたね。
蚊たちの休眠とともにブログもお休みに入りますが、
またお目にかかれる日を楽しみにしています。

かゆい素肌に。hadana